こんにちは!フィードフォースで広告運用コンサルタントをしている松本です。

突然ですが、皆さんは以下の文章の意味がわかりますか?

「今月の配信でROASが高かった要因として、T&Dを変更したことでCTR・CVRが改善したためCPAが安価になった点・冬物の入荷でAOVが向上した点の2つがあると考えています」

ちなみに、フィードフォースに新卒で入社して、はじめてマーケティング分野に触れたわたしにはちんぷんかんぷんでした。ROASって?CTRって?高いといいんだっけ?低いほうがいいんだっけ?そもそも、どうやって計算するものなんだっけ?

アルファベットやカタカナが苦手なわたしにとって、マーケティング用語の理解と記憶はとても難易度の高いものでした。なかなかすべてを覚えきれず、わからない用語にぶち当たるたびに検索しては、うまく理解しきれず数本の記事を飛び回る日々。調べた単語を記録する自作の用語集も、ただただ長くなっていきました。

さて、現在わたしは、広告運用者としてもうすぐ3年めのキャリアを積むところです。
流石に最近は、調べずとも用語を適切に使えるようになりました。
そこでふと気づいたのです。

今だからこそ、あのとき生み出された用語集をしっかりまとめ直せるのではないか。そうすれば、過去のわたしに似た誰かの助けになれるのではないか。

新卒時代にわたしが知りたかったマーケティング用語集を作り直してみました。用語や、その考え方がわからず困っている誰かの助けになれば幸いです。

広告成果の計測用語

広告運用をしているうえで、使わない日はない用語をまとめました。計算式だけでなく考え方まで理解しておく必要のある用語群です。

広告用語と計算式一覧

用語計算式
インプレッションIMP = クリック数 / クリック率
CV (Conversion)CV = Click数 × CVR
CPM (Cost Per Mille)CPM=広告費用(Cost) / IMP × 1000
CPC (Cost Per Click)CPC=広告費用(Cost) / Click数
CTR (Click Through Rate)CTR = Click数 / IMP数
CVR (Conversion Rate)CVR = CV数 / Click数
CPA (Cost Per Acquisition / Cost Per Action)CPA =広告費用(Cost) / CV数
AOV (Average Order Value)AOV = 売上高 / CV数
ROAS (Return On Advertising Spend)ROAS=売上高 / 広告費用(Cost)×100(%)

インプレッション(IMP、Impression)

インプレッションとは、「広告が何回表示されたか」を表す指標です。

インターネット上で広告を配信する上では、広告がどのくらい表示されているのかを示すこの指標はとても重要です。

IMP = クリック数 / クリック率

コンバージョン(CV、Conversion)

コンバージョンとは、広告配信で最終的に達成したい目的を指します。

CV = Click数 × CVR

コンバージョンの定義はWebサイトごとに異なっており、様々なものがあります。

例えば、ECサイトでは「商品の購入」がコンバージョンに定義される場合がほとんどです。
一方で、サービスサイトやコーポレートサイトでは、「メルマガ購読」や「お問合せ」、「資料請求」などがコンバージョンになりやすいでしょう。

CPM(Cost Per Mille)

CPMは「Cost Per Mille」の略語で、訳すと「インプレッション1,000回あたりの単価」となります。

インプレッション課金形態の広告の場合、CPMはオークションで決まります。
一方でクリック課金型の広告の場合は、以下の計算式でeCPM(effective Cost Per Mille、広告表示1,000回あたりの事実上の費用)を算出できます。

CPM=広告費用(Cost) / IMP *1000

改善のためのヒント
  • 配信を抑制する:配信抑制によって獲得しやすい安価なオークションにのみ参加しCPMを下げる
  • 対象オーディエンスを広げる:リーチできるオーディエンスを広げ、競合企業とのバッティングを避けCPMを安価にする

CPC(Cost Per Click)

CPCは「Cost Per Click」の略語で、訳すと「クリック単価」となります。ユーザーの1クリックを獲得するためにかかった広告費用(Cost)を表します。

CPC=Cost / Click数

CPCが低いほど安価にクリックが獲得できていることになります。

改善のためのヒント
  • クリエイティブの見直し:ユーザーがクリックしたくなるクリエイティブとなっているか
  • ターゲット設定の見直し:モチベーションの高いユーザーへの配信となっているか
  • オーディエンスの拡大:リーチできるオーディエンスを広げ、競合企業とのバッティングを避けCPMを安価にする

CTR(Click Through Rate)

CTRは「Click Through Rate」の略語で、訳すと「クリック率」となります。
広告の表示回数に対して、何割のクリック数が発生したかを示す値
となります。

CTR = Click数 / IMP数

CTRが高い広告は、より安価なCPCで多くのクリックを獲得する広告です。

改善のためのヒント
  • クリエイティブの見直し:ユーザーがクリックしたくなるクリエイティブとなっているか
  • ターゲット設定の見直し:モチベーションの高いユーザーへの配信となっているか

CVR(Conversion Rate)

CVRは「Conversion Rate」の略語で、訳すと「コンバージョン率」となります。
広告で獲得したクリック回数に対して、何割がコンバージョンに至ったかを示す値
です。

CVR = CV数 / Click数

改善のためのヒント
  • 文脈の見直し:広告とサイトページの内容に齟齬はないか
  • 導線の見直し:コンバージョン完了までの導線がスムーズになっているか
  • ターゲット設定の見直し:モチベーションの高いユーザーへの配信となっているか

CPA(Cost Per Acquisition / Cost Per Action)

CPAは「Cost Per Acquisition / Cost Per Action」の略語で、訳すと「顧客獲得単価」となります。
1つのコンバージョン獲得にかかる単価
を表します。

CPA = Cost / CV数

より低コストでたくさんのコンバージョンを獲得できるよう、CPMやCPCといった入札単価や、CTR・CVRといった獲得指標の改善が大事です。

改善のためのヒント

CPAを安価にすることは、限られた予算のなかでCV獲得数を最大化することとイコールになります。CV獲得のための計算式を分解し、各指標を改善するために何ができるのかを考えられると良いと思います。

  • Click数×CVR=CV数
    • IMP数 × CTR ×CVR=CV数
    • 広告費用(Cost) / CPM × 1000 × CTR ×CVR=CV数

上記の通り計算式を分解すると、以下のような施策を考えられます。

  • 広告費用(Cost)の増額
  • CPMの改善
  • CTRの向上
  • CVRの向上

CV獲得に係る施策一つ一つを見直して、適したものを選びましょう。

AOV(Average Order Value)

AOVは「Average Order Value」の略語で、訳すと「平均注文金額」となります。
1コンバージョンあたりに獲得した売上額を算出
したもので、ECサイトなどで把握すべき指標です。

AOV = 売上高 / CV数

ROAS(Return On Advertising Spend)

ROASは「Return On Advertising Spend」の略語で、訳すと「広告の費用対効果」となります。広告1円あたりの売上額をもとに、広告費用の回収率を算出するものです。

ROAS=広告経由の売上高 / 広告費用(Cost)×100(%)

改善のためのヒント

計算式は以下の通りに置き換えられます。

ROAS=AOV × CV数 / CPA × CV数 × 100(%)

つまり、CPAとAOVの値がROASの数値に直結します。
以下を見直し、ROAS伸長の手立てを検討してみるといいかもしれません。

  • CV獲得コストの見直し:CPAを安価にする
  • 売上金額の見直し:AOVを向上させる

KGI(Key Goal Indicator)・KPI(Key Performance Indicator)

KGIは「Key Goal Indicator」の略語で、具体的に達成したい目標達成数値を指します。

一方で、KPIは「Key Performance Indicator」の略語で、設定した目標に対してどのような過程を通過すれば達成可能かどうかを洗い出し、その過程をクリアできているかを計測する数値です。

つまり、KGIは「ゴール」であるのに対し、KPIはそのゴールまでの「過程」です。例えば、あるECサイトの売上を昨対比150%まで成長させたいとき、この「昨対比150%の売上」が、このECサイトのKGIとなります。

KGIを達成するための手段・過程がKPIです。
KPIには、「新規ユーザーを年間5万人増やす」「リピーターの数を2倍にする」といった複数のものが並ぶでしょう。

インプレッション課金広告

インプレッション課金広告は、1,000回の広告表示ごとに課金される仕組みの広告を指します。

より表示回数が多くなるように配信される仕組みです。また、広告がどれだけクリックされても、クリック数に応じて費用が高くなる心配がないため、ディスプレイ広告などで選ばれることが多い課金形態です。

インプレッション課金広告では、広告を表示する際、ターゲットユーザーに対してのオークションが発生しています。

そのため、広告の需要と供給によって、入札金額であるCPMには変動が生まれます。

配信予算に対してターゲットが極端に狭かったり、競合企業の配信が強まっている状況ではCPMは高まりやすくなります。

一方で、ターゲティングを広く取って配信したり、クリックされやすいクリエイティブで媒体からの評価が上がっている広告では、CPMは安価に推移しやすくなります。

クリック課金広告

クリック課金広告は、その名のとおり1クリックごとに課金される仕組みの広告を指します。

よりクリック数が多くなるように配信される仕組みです。クリック後の行動に繋がりやすいユーザーを集めるのに適しており、リスティング広告などで活用されます。

クリック課金広告では、インプレッション課金広告同様、オークションによって入札価格のCPCが決まっています。

ユーザーや競合の状況によって左右される部分が大きいため、業界やターゲティング(例:リスティング広告のキーワードなど)によって価格が大きく変わります。

広告の種類

インターネット広告には様々な種類があります。
目的や手法によって名前は様々です。その中でも、最初に押さえておくべき「純広告」と「運用型広告」の違いについてお話します。

純広告

純広告は、特定のメディアの広告枠を買い取り、掲載する広告を指します。例えば、Yahoo!広告ディスプレイ広告(予約型)などがこれに該当します。

広告買付方法の種類から予約型広告(リザベーション広告)とも呼ばれる広告で、広告枠を買い取った特定の期間で配信されるという特徴があります。

予約型広告のメリットは、配信内容があらかじめ決まっているため費用に変動がない点です。一方でデメリットは、配信中に成果を見て広告の調整はできません。

大きな枠を買い、継続的な広告配信で、多くの人に強く広告を印象づけられます。そのため、ブランディング目的での活用が多い広告です。

運用型広告

一方で運用型広告は、広告枠・入札額・ターゲット(オーディエンス)・クリエイティブ・コンテキストなどを変動させながら出稿する広告です。

アドテクノロジーを駆使し、リアルタイムで広告効果を見ながら運用可能です。

メリットとしては、やはり成果を見ながら細かい運用調整が可能な点が大きいでしょう。配信金額・配信対象・配信期間・配信広告などを状況に応じて調節可能なので、自由度が非常に高いです。
一方でデメリットとしては、上記運用にかかる時間的コストがあります。継続的な改善で効果最大化を狙うため、ある程度の根気が必要です。

日々の成果を見ながら運用できる利点を生かして、広告に接触したユーザーから商品の購入などのアクションを得るダイレクトレスポンスを目的として活用される例が多い広告です。

上記を踏まえた上で、ここからは、運用型広告のより細かい種類の広告について解説します。
各広告の特徴を確認した上で、ビジネスに最も適するものを選択していきましょう。

運用型広告の種類

リスティング(検索)広告

GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果上部に表示されるテキストタイプの広告です。検索連動型広告とも呼ばれます

ユーザーが検索エンジンに入力したキーワードをもとに配信できるため、よりユーザーの興味が高い分野の広告を表示できる点が強みです。
潜在顧客の獲得から、比較/検討、購入などのコンバージョン獲得まで広くカバーできる広告です。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリ上の広告枠に静止画もしくは動画のバナーを表示させる広告です。表示形式から、バナー広告とも呼ばれます。
サービスを分かりやすくビジュアライズ化しユーザーに届けられる点が強みです。
獲得目的の配信も可能ですが、より自社サービスについて認知や興味・関心を獲得したいときによく活用される広告です。

代表的な媒体として挙げられるのはGoogleです。
Googleは世界一の検索エンジンを用いた圧倒的データ量と、世界一巨大なネットワークによる配信面の多さが強みです。YoutubeやGoogle Financeなどを含む200万以上のWebサイトと65 万種類以上のアプリが配信先の対象となります。
アクティブユーザーも多いため、より多くのユーザーに広告を届けやすいでしょう。

動的(ダイナミック)広告

動的(ダイナミック)広告は、ユーザー一人ひとりの属性や興味関心に合わせて表示される仕組みの広告を指します。

広告表示の見え方としてはディスプレイ広告と非常に似ていますが、ユーザーの行動履歴などをもとに個人ごとに合わせた広告が自動生成される点が特徴的です。そのため、ユーザーごとの広告とのマッチ度が高く、CTR・CVRの向上が見込めます。

また、データフィードという専用のデータを活用する点も大きな特徴です。

ダイナミック広告配信の代表的な媒体としては、Criteoが挙げられます。
高性能のエンジンによる精緻なユーザー分析を強みとしており、ユーザーごとに関連性の高い商品レコメンドができるのが特徴です。

リターゲティング広告に特化した媒体として広く知られていましたが、最近は新規獲得にも注力できるようなメニューも増えてきているところに注目したい媒体です。

Google ショッピング広告

Google ショッピング広告は、Google検索画面上に表示できるアイテムごとの画像付き広告です。検索されたキーワードに関連する商品を、画像や値段などの詳しい情報つきで表示できる点が強みです。

SNS(ソーシャルメディア)広告

SNS広告は、FacebookやInstagram、LINE、Twitterなどのソーシャルメディアで配信できる広告を指します。

配信できる広告としては、ディスプレイ広告や動的広告など媒体によって様々です。他の広告と違う部分として、ユーザーによる「いいね」や拡散機能でユーザー間での広告シェアが見込める点があります。

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、個人や法人が運営するWebサイトの中で商品やサービスを紹介し、リンクのクリックやコンバージョン獲得に応じて報酬を支払う成果報酬型の広告です。

商品レビュー記事などを中心に作成され、興味・関心~比較・検討層を中心に展開できる広告です。
利用のためには、専用の広告業者(ASP)を活用する必要があります。

広告配信に関連する用語

ここからは、広告配信に関連する用語の中でも、似通っていたり類似語の多い用語を整理していきます。特にターゲティング手法は広告配信をする際に必須の用語です。

キーワードターゲティング

入力したキーワードと関連度の高いWebサイト、アプリ、動画に広告を表示するターゲティングです。

コンテンツターゲティング

キーワードやトピックなどの要素に基づいて、ディスプレイ ネットワークの関連性の高いサイトに広告を表示するターゲティング手法を指します。

プレースメントターゲティング

広告を出したい任意のウェブページや動画、アプリを指定して配信できる手法です。

インタレストカテゴリターゲティング

広告主が設定したカテゴリ(分類・ジャンル)に興味があるユーザーに広告を配信するターゲティング手法です。

デモグラフィックターゲティング

年齢や性別、家族構成や年収など、ユーザーのデモグラフィックデータ(=人口統計学的なデータ)をもとにして広告を配信するターゲティング手法を指します。

類似ユーザーターゲティング

自社サイトへの訪問済ユーザーと共通点をもったユーザーに広告を配信するターゲティング手法です。

リマーケティング、サイトリターゲティング

ユーザーが閲覧したコンテンツに応じた内容の広告を表示する「追従型広告」です。

検索広告向けリマーケティング

サイト訪問済みのユーザーか否かで、キーワードの入札に強弱をつけたり、広告文やランディングページを出し分ける機能を指します。

ペルソナ

提供する製品・サービスにとって、もっとも重要で象徴的なユーザーモデルです。

氏名、年齢、性別、居住地、職業、勤務先、年収、家族構成といった定量的なデータだけではなく、その人の生い立ちから現在までの様子、身体的特徴、性格的特徴、人生のゴール、ライフスタイル、価値観、趣味嗜好、消費行動や情報収集行動などの定性的データを含めて、あたかも実在するかのような人物像を設定します。

クリエイティブ

バナー画像やテキスト、動画など、ユーザーに表示される広告コンテンツ・素材です。

T&D(Title&Description)

「Title&Description」の略語で、主にリスティング広告において、広告のタイトルと説明文を指します。

さいごに

マーケティング用語の中でも、特に混乱しやすいインターネット広告に関連する用語を整理しました。

本記事のはじめに紹介した以下文章の意味も理解していただけたのではないでしょうか。

「今月の配信でROASが高かった要因として、T&Dを変更したことでCTR・CVRが改善したためCPAが安価になった点・冬物の入荷でAOVが向上した点の2つがあると考えています」

「今月の配信で広告の費用対効果が高かった要因として、広告のタイトルと説明文を変更したことでクリック率・コンバージョン率が改善したため1コンバージョン獲得にかかる単価が安価になった点・冬物の入荷で平均注文金額が向上した点の2つがあると考えています」

一つ一つの単語が理解できると、スムーズに読めるようになるのではと思います。
どれか一つの用語でも、理解に困っている誰かの助けとなれていましたら幸いです。