こんにちは、フィードフォースで広告運用コンサルタントをしている黒河です。

TwitterやLINEと異なり、実名制である点が特徴のFacebook。

Facebook広告は、実名制の利点を活かした人ベースの高精度なターゲティングが強みですが、設定項目が多いからこそ、使いこなせているか心配な方も多いのではないでしょうか。

この記事では、Facebook広告のターゲティングの種類と選択できる項目について整理し、ターゲティング設定時に気をつけたいポイントも紹介しています。

Facebook広告のターゲティング手法は大きく3つ

Facebook広告を配信する際、オーディエンスを設定してターゲティングを行います。

オーディエンスの種類は3つで、それぞれ設定できる項目は大きく異なります。

  • コアオーディエンス
  • カスタムオーディエンス
  • 類似オーディエンス

広告を配信する目的や、マーケティング戦略に応じてオーディエンスを使い分けると、効率的な広告配信を行えます。

コアオーディエンス

コアオーディエンスは、位置情報やつながり、年齢と性別以外にも、詳細ターゲット設定の活用でユーザーの興味関心などをもとにユーザーの絞り込みをするターゲティング手法です。

詳細ターゲットを用いることで、アクションに繋がりやすいユーザーへ配信できます。

選択できる項目と詳細

項目名選択肢
位置情報国/都道府県/市町村
※指定したエリアから半径1-80kmまで選択可能
年齢18~65歳以上まで
※18歳未満のオーディエンス作成時、地域・年齢・性別のみ選択可能
性別すべて/男性/女性
利用者層データ学歴/収入/ライフイベント/子どもの有無/交際/仕事
興味関心スポーツ・アウトドア/テクノロジー/ビジネス・業界/フィットネス,ウェルネス/レジャー/家族と交際関係/買い物・ファッション/趣味・アクティビティ/好みの食品・飲料品
行動サッカーへの関心/Facebookアプリ利用状況/モバイルデバイス/モバイルデバイスの利用頻度/旅行頻度/海外駐在経験

太字:詳細ターゲットで設定可能

詳細ターゲット設定とは

詳細ターゲット設定は、ユーザーが過去にクリックした広告やFacebookページ、デバイス利用状況など、Facebookログイン時にユーザーが実行したアクションに基づいてターゲットを設定できます

通常、OR条件が設定されているため、条件を複数指定した場合、広告配信のターゲットを指定した条件のいずれかに当てはまるユーザーに絞り込みます。

AND条件の設定も可能で、細かいOR条件を設定するかわりに、ターゲットから除外したいユーザーをAND条件で指定することもできます。

詳細ターゲットで選択できる項目

詳細ターゲットで設定できる主な項目は以下のとおりです。

項目名選択肢選択肢の基準
利用者データ学歴
収入
ライフイベント
子どもがいる人
交際ステータス
仕事
最終学歴
世帯収入
結婚や出産、引っ越し状況
子供の有無と年齢
パートナーの有無や関係性
企業名や業界、役職
興味関心スポーツ・アウトドア
テクノロジー
ビジネス・業界
フィットネス・ウェルネス
レジャー
家族と交際関係
買い物・ファッション
趣味・アクティビティ
具体的な活動内容
コンピュータや家電
職種
トレーニング内容
ジャンル(TVや映画、ゲーム等)
交友関係における立ち位置(父、母など)
カテゴリ(美容や衣料品など)
カテゴリ(旅行やアートなど)
行動サッカーへの関心
Facebookアプリ利用状況
モバイルデバイス
モバイルデバイスの利用頻度
旅行頻度
海外駐在経験
サッカーへの関心度
Facebookゲームや決済の利用頻度
iPhoneやタブレットなどデバイスの種類
モバイルデバイスの利用月数
旅行の頻度
駐在先の国名

自社の商品やサービスと直接関連のある項目から設定する

広告の費用対効果を意識して条件を細かく設定しすぎると、オーディエンスのサイズが小さくなり、配信量が少なくなってしまいます。

オーディエンスを絞り込むときはオーディエンスパネルのインジケーターをモニタリングしながら、範囲を限定しすぎないよう注意しましょう。

はじめは、自社の商品やサービスと直接関連のある項目やユーザーのアクション実行に与える影響が強そうな項目を設定し、広告を配信を続ける中で蓄積されるデータをもとに、細かく設定することをおすすめします。

カスタムオーディエンス

カスタムオーディエンスは、オンラインまたはオフラインで、すでにビジネスに対して何らかのアクションを実行したユーザーに再度リーチするターゲティング手法です。

自社サイトに訪れたことのあるユーザーの情報や、自社で保有している顧客情報をFacebookのデータベースと照らし合わせることで、高精度なターゲティングを実現しています。

ウェブサイトのカスタムオーディエンスは、オーディエンス作成用に指定されたルールと一致するユーザーが、Facebookピクセルをインストールしているページを開いた時に自動更新されます。

オーディエンス作成時に選択できる自社のソース

ソース該当する情報期間
カスタマーリストメールアドレスや電話番号などの顧客情報
※CSVファイルかtxtファイル
なし
ウェブサイト過去のウェブサイトアクセス情報最長180日
アプリアクティビティ自社ビジネスに関するアプリ利用状況最長180日
オフラインアクティビティ店頭や電話などのオフラインでのやり取り情報最長180日

カスタマーリスト

メールアドレスや電話番号、名前や居住地などの顧客識別情報をもとにオーディエンスを作成します。

識別情報が多いほどFacebookユーザーとのマッチ率が高くなるため、顧客リストには入れられるだけ情報を入力することをおすすめします。

ウェブサイト

Facebookピクセルから受信するサイトへのアクセス情報をもとにオーディエンスを作成します。

購入やカート追加などのイベントや、オーディエンスに残る日数を指定でき、多様な目的に対応しています。

iOS14の影響を受け、一部の利用者がソースのユーザーとして含まれない可能性がある点に注意が必要です。

アプリアクティビティ

ゲームやアプリの起動履歴またはゲームやアプリの利用時に特定のアクションを実行したユーザーの情報をもとにオーディエンスを作成します。

ウェブサイトと同様に、イベントや日数を指定できますが、iOSの影響を受けてオーディエンスのサイズが縮小する可能性がある点には注意しましょう。

オフラインアクティビティ

実店舗での購入や電話注文、予約などオフラインイベントに関する情報をもとにオーディエンスを作成します。実店舗で発生したイベントと広告を閲覧またはクリックしたユーザーのリストを比較し、広告の効果を把握できます。

オンラインだけで行動が完結しないような店舗ビジネスを展開している事業者の方におすすめですが、他のソースと比較してオーディエンスのサイズが小さくなってしまう点には注意が必要です。

オーディエンス作成時に選択できるFacebookのソース

ソース該当する情報期間
動画FacebookまたはInstagram上で動画を再生したユーザーの情報最長365日
リード獲得フォームFacebookまたはInstagram上で展開しているリード獲得フォームのうち1つで開いたことのある、もしくは入力を完了したユーザーの情報最長90日
インスタントエクスペリエンスFacebookまたはInstagram上でインスタントエクスペリエンスを開いたことのあるユーザーの情報最長365日
ショッピングFacebookまたはInstagram上で自社商品に対して何らかのアクションを取った履歴のあるユーザーの情報最長365日
InstagramアカウントFacebookまたはInstagram上で自社アカウントに対して何らかのアクションを取った履歴のあるユーザーの情報最長365日
イベントFacebook上のイベントで何らかのアクションを取った履歴のあるユーザーの情報最長365日
FacebookページFacebookページで何らかのアクションを取った履歴のあるユーザーの情報最長365日
Facebook上の出品カタログからのFacebook上のアクションを取った履歴のあるユーザーの情報最長180日

Facebook上で開設しているビジネスアカウントや配信している広告、ページに対するアクションをもとにオーディエンスを作成します。

Facebook上で実施する施策を増やしていく

カスタムオーディエンスでは、自社で保有している顧客情報とFacebookのユーザー情報をマッチングしてオーディエンスを作成します。

自社で保有する情報を増やすことはもちろん、Facebook上で蓄積される情報を増やすこともオーディエンスの母数拡大につながります

実施する施策を増やすとFacebook上で蓄積される情報が増えるため、動画やインスタントエクスペリエンス、Instagramアカウントの運用など複数の施策を実施することをおすすめします。

類似オーディエンス

類似オーディエンスは、優良顧客と共通の興味・関心を持つユーザーに新たにリーチするターゲティング手法です。

自社とFacebookのデータベース上でマッチした顧客と類似したユーザーをFacebook内で新たに探し出してくれるもので、実名制SNSである強みを活かしてアクションに繋がりやすい潜在顧客にリーチできます。

注意点としては、iOS14の一部の影響で一部の利用者がソースのユーザーとして含まれない場合があり、類似オーディエンスのサイズが小さくなる可能性があります。

ウェブサイトのカスタムオーディエンスをソースに設定した場合、3~7日ごとにオーディエンスが更新されます。

オーディエンス作成時に選択できるソース

ソース該当する情報
バリューベースのソース顧客の行動記録や顧客生涯価値といった情報をもとにしたカスタムオーディエンス。価値の高いオーディエンスに類似したユーザーへ配信可能
その他のソース既存顧客または自社のビジネスと何らかのやり取りをしたユーザーの情報

バリューベースの類似オーディエンス

モバイルアプリやピクセル、SDK(Software Development Kit)、カタログ、顧客生涯価値のデータ含むリストをソースに作成できます。

カスタムオーディエンスを作成する際、アップロードするファイルに[顧客生涯価値]欄を追加することで、顧客生涯価値を考慮した類似オーディエンスが作成できます。

その他のソース

特定のページに訪れたユーザーの情報や新規または既存のカスタムオーディエンスをソースに作成できます。

Facebook社は、ソースのサイズとして優良顧客1,000人から50,000人のグループを使用することを推奨しています。

ソースのサイズが大きければ、Facebookの機械学習が進み、アクションにつながりやすいユーザーの特定にかかる時間が短縮されます。

広告の配信を開始して早い段階から効率的に獲得できることにつながるため、グループのサイズはできる限り大きくすることをおすすめします。

類似率は低く設定し、獲得効率に応じて高くする

Facebook広告 類似オーディエンスの作成

画像の青枠内の通り、類似率は1~10%の間で調整できます。数字が小さくなるほど優良顧客との類似度が上がり、オーディエンスのサイズは小さくなります。対して、数字が大きくなるほど類似度が下がり、オーディエンスのサイズが大きくなります。

広告セットを複数作成し、広告セットごとに類似率を調整する方法でオーディエンスを作成すると、ユーザーに重複が生じてしまいます。
目標KPIを達成しながら獲得数を増やせる最適な類似率を見つける方法として、一つの広告セット内で作成する類似オーディエンスの数を増やすことをおすすめします。

ユーザーの重複なくオーディエンスを作成し、最適な類似率を見つけたい場合は、必ず一つの広告セット内で類似オーディエンスを作成する方法で行いましょう。

「類似オーディエンスの数」は画像の赤枠内のプルダウンメニューから指定でき、最大6つまで指定できます。

ターゲティング設定時に気をつけたいポイント

広告に反応してもらいたいユーザーのイメージを明確にする

ターゲティングを設定する上で一番大事なポイントです。
自社商品やサービスに反応してもらいたいユーザーの年齢や性別、価値観などをできる限り具体化しましょう。

ユーザーのイメージが明確になっていると、配信結果の良し悪しを判断しやすくなり、結果に応じて素早くオーディエンスの新規作成や設定変更などの改善に取り組めます。

目的に応じてオーディエンスを選ぶ

オーディエンスの種類は3つあるため、さまざまな広告配信の目的に対応できます。

例えば、サイトへ一度訪れたことのあるユーザーに再度サイトへ来訪してもらいたい状況では、カスタムオーディエンスが適しています。

また、すでにFacebookでリターゲティング広告を配信しており、徐々に獲得効率が悪化している場合は類似オーディエンスを選び、潜在顧客への広告配信を始めると獲得効率改善につながるかもしれません。

広告を配信する目的に合わせてオーディエンスを作成する方法を選びましょう。

はじめは条件を粗く設定し、配信結果を見て細かく設定する

1度しかないイベントの集客で広告を配信するような状況を除いて、広告を配信するうえで「Facebookの機械学習を進める」という考え方は必要不可欠です。

機械学習が進むと、入札価格やクリエイティブごとの配信金額は自動最適化されます。

広告に対するユーザーのアクションが機械学習の材料になるため、はじめから条件を細かく設定すると広告の配信対象が少なくなり、機械学習が進みません

はじめは条件を細かく設定しすぎず、配信結果に応じて詳細に設定することをおすすめします。

オーディエンスは複数設定する

広告の配信を開始してみて、想定していたターゲットとは異なるユーザー層の反応が良い場合があります。

オーディエンスを複数設定すると、設定したオーディエンスごとの反応を見て、最も反応の良いオーディエンスへ集中的に広告を配信できます

このとき、条件がかぶらないように設定することがポイントです。

まとめ

ここまでFacebook広告のターゲティングの種類と選択できる項目についてまとめました。
この記事が少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。

Feedmaticブログでは今後もFacebook広告をはじめ、CriteoやGoogle広告について最新情報やお役立ち情報を発信してまいります。