リターゲティング広告に強いCriteoを運用している中で、
「Criteoで効率的に新規獲得できたらいいのに・・・」
「CCAという言葉は聞いたことがあるけど、イマイチよくわからない・・・」
とお思いのマーケターの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Criteoで新規獲得を行うためのメニューであるCCA(Criteo Customer Acquisition、クリテオ・カスタマー・アクイジション)について、わかりやすく解説していきます。
この記事をしっかり読むことで、「Criteoを使ってどのように新規獲得を行えるのか?」がわかるようになっています。
弊社のお任せいただいているアカウントでもCCAを活用しているケースが多くなっており、記事後半で弊社事例も紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
CCA(Criteo Customer Acquisition)とは?
CriteoのCCA(Criteo Customer Acquisition)とは、ユーザーの購入パターンや閲覧履歴、個々の興味・関心をベースに潜在ユーザーのスコアリングを行い、商品を購入する可能性が最も高い潜在顧客に対してダイナミック広告を配信できるメニューです。
Criteoの機械学習テクノロジーにより、ユーザーごとに最適な商品がレコメンドされるため、新規顧客の獲得に有効です。
CCA配信の仕組み
Criteoで新規獲得をするために使われるCCA(Criteo Customer Acquision)が、実際にどのようにして新規ユーザーの獲得を行うのかを、3ステップで簡単に説明します。
- Step1 ユーザーデータベースの作成が行われる
- Step2 オーディエンスのスコアリングが行われる
- Step3 ユーザーの興味関心・行動に合わせた商品をレコメンドする
以下、Step1~3について、それぞれわかりやすく解説していきます。
Step1 ユーザーデータベースの作成が行われる
12億人を超えるユーザーの過去3ヶ月間の閲覧/購入行動から、ユーザーの次の情報を整理することで、CCAに必要となるユーザーデータベースの作成が行われます。
- ユーザーが対象業種のWebサイトを最後に訪問してからの期間(例: 不動産Webサイトに広告を配信したい場合、競合の不動産Webサイトを最後に訪問してからの期間)
- ユーザーが訪問済みの広告主のWebサイト
- ユーザーが頻繁に閲覧している商品カテゴリ
- ユーザーの訪問頻度の高い配信面
これらの情報が整理されることで、Criteoの学習エンジンが購買・申し込みなどへの「モチベーションの高いユーザー」と「モチベーションの低いユーザー」を区別できるようになります。
Step2 オーディエンスのスコアリングが行われる
オーディエンスのスコアリングとは、ユーザーの購買モチベーションの高さを数値化することです。
Step1で作成したデータベースから過去にコンバージョンした既存ユーザーを除外することで、「新規見込み顧客のみのリスト」が作成されます。
この「新規見込み顧客のみのリスト」に入っている人に対して、Step1にて整理した情報をもとにスコアリングし購入見込みの高いユーザーを絞り込み、広告の配信が行われます。

Step3 ユーザーの興味関心・行動に合わせた商品をレコメンドする
最後に、ユーザーの持つ興味関心に合わせて、配信される商品が”商品カテゴリ単位”で決定されます。
つまり、自社商品を購入してくれそうなユーザーに対して、最も購入する可能性の高いカテゴリの商品が広告配信されます。
レコメンドまでの流れは以下のようになっています。
- 過去3ヶ月間にユーザーが閲覧・購入した商品に基づいて、ユーザーごとの興味関心を「商品カテゴリレベル」で整理する
- ユーザーの興味関心と一致する商品カテゴリの中から最も適切な商品をレコメンドする
「商品カテゴリレベル」とは具体的には以下のような粒度のものになります。
- Tシャツ
- パーカー
- スニーカー
- ハイヒール
- ワンピース
【弊社事例】CCA導入3ヶ月でCPAが16%改善!
弊社がお任せいただいているアカウントでCCAを配信した事例をご紹介します。
- リターゲティングキャンペーンのCPAが高騰しており、CTRが低い状況だった。
- リターゲティングの10%のご予算にてCCAを導入し、3ヶ月間で配信開始前よりCTRが0.1~0.2pt改善しCPAが16%改善
リターゲティングのご予算の10%程度にて、リターゲティングキャンペーンと同時にCCA配信を行ったことで、3ヶ月間で配信開始前よりCTRが0.1~0.2%改善しCPAが16%改善しました。
新規ユーザーを増やすことでリターゲティングキャンペーンの直帰率の低下につながる懸念がありましたが、直帰率には大きな変化は見られませんでした。
このことからCCAは、購買モチベーションの高いユーザーに絞ってサイト訪問を促すことができる広告メニューと言えるでしょう。
CCA(Criteo Customer Acquisition)を配信するための条件
CCA(Criteo Customer Acquisition)を配信する際に必要となる条件や、気をつけておきたいことをまとめました。
配信する前に一度確認しておきましょう。
- リターゲティング広告を実施済み
- CPPF(Criteoのデータフィード)をWebサイトに実装してから3ヶ月以上経過している
- 既存ユーザーの自動除外を行いたい場合は、90日間のリターゲティング配信が必要
- 配信面の指定はできない
- 原則として予算50万円/月 以上が必要
- CROエンジン(CVR最適化のエンジン)のみ利用可能
- 既存配信と同一のデータフィードしか使えない(CCAと既存配信とで別々のデータフィードは利用できない)
CCAは、あくまでCriteoのリターゲティング配信にプラスして行うものになりますのでご注意ください。
まとめ
Criteoの新規獲得メニューであるCCA(Criteo Customer Acquisition)は、潜在ユーザーのスコアリングを行い、商品カテゴリレベルで商品をレコメンドする広告手法です。
ダイナミック広告・データフィード広告は商品数の多いWebサイトとの親和性が高く、まだまだリターゲティング広告のほうが主流なため、CCAのような新規獲得についての情報が多くはでまわっていません。
しかし、ダイナミック広告における新規獲得配信は様々な媒体でリリースされるなど、今後ますます主流になることが予測されます。
今のうちからダイナミック広告・データフィード広告を利用し、新規獲得の幅を広げていきましょう!