こんにちは。フィードフォースで広告運用コンサルタントをしている 松本 です。みなさんは、Criteoという広告媒体にどんなイメージを持っているでしょうか。
パーソナライズされた商品レコメンドが得意な動的(ダイナミック)広告媒体であることはご存知の方が多そうです。
一方で、動的(ダイナミック)広告には商品カタログフィードが必要なため、なんとなく難しそうと感じたり、そもそもフィードを持っていないから配信できないと悩んでいる運用者の方は多いのではないでしょうか?
そんな方々におすすめしたいのが、商品カタログフィードがなくてもCriteoで広告を配信できる「適応型広告(Adaptive Ads)」です。
「商品カタログフィードを持っていないけど、Criteoで広告配信してみたい!」
「すでにCriteoで動的(ダイナミック)広告を配信しているけど、他の訴求も試してみたい!」
今回の記事では、こんなお悩みをお持ちのみなさんに、「適応型広告(Adaptive Ads)」の基本情報から活用メリット、実際の導入方法までをご紹介します。
「適応型広告(Adaptive Ads)」とは
「適応型広告(Adaptive Ads)」とは、2020年11月25日にリリースされた、フィードを持たない広告主でも手軽に魅力的なクリエイティブを作成できる広告機能です。
Criteoで多くの場合用いられる動的(ダイナミック)広告では、ECや人材・不動産といった、商品点数が数千~数万点ほどあるような業種で利用されています(商品点数が少ない業種でも配信は可能ですが、10点以上の商品を揃えて配信することが推奨されています)。
そのため、単品通販など商品点数が少ない広告主や、商品カタログフィードを持たない広告主は配信がしづらいという背景がありました。
これまで、動的(ダイナミック)広告以外の広告配信機能としてはStaticバナー(静止画広告)のみが提供されていました。
しかし、今後はそこに「適応型広告(Adaptive Ads)」が新しい選択肢として加わることになるのです。

では、「適応型広告(Adaptive Ads)」を使うことでどんなメリットがあるのでしょうか。
以下で詳しく確認したいと思います。
「適応型広告(Adaptive Ads)」の強み3つ
リーチが拡大できる
これまでStaticバナー(静止画広告)では配信可能なサイズが限定されていましたが、「適応型広告(Adaptive Ads)」では広告枠にあわせたあらゆるサイズでの広告出稿が可能になります。
そのため、Staticバナー(静止画広告)を用いる場合より多くのリーチ獲得が見込める点が大きな強みです。
また、Criteoとしても商品・サービスの認知拡大/検討促進を目的として「適応型広告(Adaptive Ads)」の活用を推奨しています。
特に新規のユーザーにリーチを広げたいときに、「適応型広告(Adaptive Ads)」は強い味方となってくれるはずです。
設定が簡単
「適応型広告(Adaptive Ads)」の最大の特徴は、広告配信に商品カタログフィードが不要な点です。
代わりにサービスロゴや見出し、イメージ画像など、必要最低限のブランドアセットを入稿するだけで、広告配信が可能になります。
限られたクリエイティブアセットを入稿するだけで、手軽に魅力的なクリエイティブを作成できる点は、「適応型広告(Adaptive Ads)」を利用する上で特に注目すべきポイントではないでしょうか。
手軽に動的に最適化された広告が配信できる
「適応型広告(Adaptive Ads)」では、入稿したブランドアセットを動的に組み合わせ、ユーザーごとに最適化された広告として配信ができます。
Criteoの得意な学習を生かしてクリエイティブを動的に生成できる「適応型広告(Adaptive Ads)」では、Staticバナー(静止画広告)とは違った活用ができるのもメリットです。
「適応型広告(Adaptive Ads)」の3つのクリエイティブフォーマット

「適応型広告(Adaptive Ads)」には、現在3つのクリエイティブフォーマットが存在します。
それぞれのフォーマットで、入稿するべきアセットや表現できる訴求が違います。
一つずつ確認し、より自社サービスに適したクリエイティブフォーマットを用いて効果的な配信ができるようにしましょう。
Editorial
Editorialは、テキストを中心としたクリエイティブフォーマットです。シンプルに、最も多くの文字数でメッセージを伝えられる点が特徴です。

さらに、必要なブランドアセットが3つのクリエイティブフォーマットの中で最も少ないため、より手軽に配信を始められます。必要な素材については、以下から確認しましょう。


Montage1
Montage1は、最大13種類設定できるイメージとともに自社サービスを訴求できるクリエイティブフォーマットです。
イメージとCTAボタンを大きく表示できるため、Editorialよりも視覚的に自社サービスを伝えやすいのではないでしょうか。

Montage1と次に紹介するMontage2の両デザインで必要になるイメージ素材は、1種類につき3サイズが必要になります。
実際に配信される際には、バナーサイズに合わせてイメージの端がカットされる機能のON/OFFを選択することが可能です。画像素材を確認して、どちらの設定がより魅力的なクリエイティブを表示できるか考え、選択をしましょう。


Montage2
Montage2では、イメージを13種類設定できるのに加え、イメージごとに小見出しを設定できる点が特徴的です。
3つのクリエイティブフォーマットの中で、設定できるアセットの種類が最も多いため、サービスのストーリーや画像と連動させたメッセージなどさまざまな訴求ができる強みを持っています。

用意すべきアセット・クリエイティブの色指定部分も少し複雑になっています。以下の表を参考に、漏れがないか確認しておくとよいでしょう。


「適応型広告(Adaptive Ads)」の導入方法・注意点
「適応型広告(Adaptive Ads)」は、動的(ダイナミック)広告との併用が可能な広告機能です。
併用をする場合、配信割合はエンジンにより自動最適化されます(推奨)。なお、希望があれば均等配信(5:5)の設定も可能です。
ただし、「適応型広告(Adaptive Ads)」は一部のNative枠では配信不可のため、既存の動的(ダイナミック)広告も配信不可枠での配信停止対応が必要になる点に注意しましょう。
動的ダイナミック広告との併用の際は、必要な素材を揃えた上でアカウント担当者に相談をするのが確実です。
まだCriteoで配信をしていないという方は、まずは出稿申込みをしてCriteoの審査を通過後、配信を開始できます。
ただ、Criteo広告を配信したいサイトの商材やUU数、配信したいキャンペーンによって最低出稿金額の条件がありますので、どんなサイトでも必ず配信できるわけではない点に注意が必要です。
UU数と出稿金額の目安は以下です。
- 4万UU(月間)
- 50万円/月(広告代理店の運用費抜き)
その他、Criteoについて不明点がある方は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
さいごに
いかがでしたか?
本記事では、適応型広告(Adaptive Ads)の基本情報から活用メリット、実際の導入方法までをご紹介しました。
Criteoは、5年ほど前まではリターゲティング配信専門の媒体でしたが、現在はより幅広い配信目的で利用できるようになっています。
動的(ダイナミック)広告のみならず、自社ビジネス拡大に合わせた広告機能を見極めながら、上手く活用していきましょう。