こんにちは!フィードフォースで広告運用コンサルタントをしております 夏目ひかる です。

今回はGoogle広告の完全版の記事として、各広告メニューを中心にご紹介していきます。

Google広告と言ってもいろいろな広告メニューがあって難しそうですよね。
これを読めばGoogle広告でどんな広告メニューがあるのか?こんな目的で広告配信ができるんだ!と意外と知らなかった広告メニューもあると思いますので、Google広告でできることをわかりやすく解説します。

Googleの強み【他媒体との違いを比較】

Google広告は世界最大の検索エンジンを持ち、広告エンジンの精度や大規模なオーディンスが最大の魅力です。

例えば、Google ディスプレイネットワークでは、ニュースサイト、ブログ、Gmail、YouTube などさまざまなウェブサイトに広告を表示することができ、世界中のインターネット ユーザーの 90% にリーチできるとされています。※1

配信対象となるユーザー母数も大きいことから、オンライン広告の実施を考えたときにはまず導入が欠かせない媒体と言えます。

参考:国内アクティブユーザー数 主な媒体ごとの比較(2021年8月現在)

  • YouTube…7100万人
  • Yahoo!…SP 6,800万人、PC 2,100万人 
  • LINE…8600万人
  • Facebook…2600万人
  • Instagram…3300万人
  • Twitter…4500万人
  • SmartNews…2000万人(日米合算)
  • TikTok…950万人
  • Pinterest…870万人

1 https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/campaigns/display-ads/

Google広告の仕組み

Google広告は圧倒的な利用ユーザー数を持つプラットフォームです。ビジネスに貢献してくれそうなユーザーにサービスを届け、また詳細なターゲティング設定をして広告配信が可能です。

他媒体と比較してもそのターゲティング精度は高く、ビジネスの目的達成に向けてGoogleでは日々エンジン学習が行われます。

Google Adsのしくみ

Google広告(Google Ads)の種類とそれぞれの特徴

  • 検索広告
    • リスティングキャンペーン
    • 動的検索広告(DSA)
  • Google ショッピング広告
    • ショッピングキャンペーン
    • スマートショッピングキャンペーン(SSC)
  • ディスプレイ広告
    • Googleディスプレイネットワーク(GDN)
    • Google動的リマーケティング(GDR)
    • Googleスマートディスプレイ(GSD)
  • ファインド広告
  • 動画広告(YouTube広告、Trueview広告)
  • ローカル広告
  • アプリ広告

検索広告

リスティングキャンペーン

リスティングキャンペーンは、Google 検索で、ユーザーが検索した検索語句に連動して広告を表示させます。
課金方式はクリック課金になります。

掲載場所
Google Ads リスティングキャンペーン

オーガニック投稿よりも上部掲載を狙えるため、競合が自社サービスのキーワードで広告出稿していた場合の対策にもなります。

また、広告文を柔軟に変更できる(キャンペーンやSALE訴求の打ち出し)など、オーガニック検索ではカバーし切れない部分を担い、サイトへの流入を増やせます。

掲載順位を上部にあげることが広告成果を大きく左右する要因となるため、
入札だけではない、リスティング広告における上部掲載を狙う仕組みやノウハウを知る必要があります。

リスティングキャンペーンの気をつけるポイント

・検索キーワードによっては競合が多く、クリック単価が高騰し広告費用がかさむケースがある。
→キーワードごとに入札を変更したり、自動入札でGoogleの機械学習を最大限活用することも可能です。予算やデータ数、目標値に合わせて柔軟に適用しましょう。

・運用者の腕に左右されやすく、手間が掛かる
→設定が柔軟にできる分、運用により成果が左右されやすいです。

動的検索広告(DSA)

動的検索広告(DSA)は、Webサイトの内容に基づいた広告文を自動で作成、ターゲティングする広告です。DSAはリスティング広告の一種ですが、通常の検索連動型広告と異なり、キーワードの代わりに対象ページを登録する点が特徴です。

Google上でのユーザーの検索行動やニーズが多様化しているため、従来のリスティングキャンペーンのみでユーザーの検索クエリのすべてを網羅することが難しくなっています。そのため、キーワードでなくLPとなるURLを指定することでページに関連する検索語句を網羅できます。

従来の検索連動型リスティング広告とDSAの違い

Google ショッピング広告

ショッピングキャンペーン(旧:商品リスト広告、PLA)

ショッピングキャンペーンは、ユーザーの検索結果に連動してGoogleの検索結果画面上部や、ショッピングタブに表示される広告です。

リスティングとの違いとして、写真と価格付きで配信されるのが特徴です。

実はリスティング広告よりも上部表示される可能性もあり、特にスマートフォンでは画面いっぱいにショッピング広告が表示されるため画面占有率も高く、Google広告の中でも一等地に掲載できるメリットがあります。

商品画像があることで具体的な商品のビジュアルまでイメージでき、サイト流入前から商品情報や価格がわかるのがGoogleショッピング広告の特徴です。

つまり、クリックする時点でユーザーは商品の内容と値段を理解しているので、商品詳細ページに遷移してから価格感が見合わず離脱するリスクが減り、購入に至る確率が高くなります。

掲載場所
Googleショッピング広告掲載場所

スマートショッピングキャンペーン(SSC)

Googleショッピング広告はターゲティングや配信アイテムの入札の強弱などを手動にて設定するのに対し、スマートショッピングキャンペーンはGoogleの機械学習を利用し、ターゲティング、配信面、入札調整まで自動で最適化された広告メニューです。

掲載場所
スマートショッピングキャンペーン(SSC)
(画像引用:https://support.google.com/google-ads/answer/9784719)

ショッピング広告が掲載されるショッピング枠のほか、ディスプレイ、YouTube、Gmailにも広告が配信されます。

現時点では配信量の配分は調整できず、どの枠に広告表示させるかは自動で決まります。

つまり、Googleショッピング広告と比較し配信面の選定が広がる分、CVする可能性が高いと判断されたユーザーに対し、適切なタイミング・配信面・クリエイティブが選定され、より柔軟に広告が配信されます。

スマートショッピングキャンペーン(SSC)の気をつけるポイント

・商品説明とは異なる「○日限定!」や「SALE開催中」のようなPR色が強い文言はGoogleガイドラインより推奨されておりません。

公式ヘルプページ:https://support.google.com/merchants/answer/6324415?hl=ja

・Google Merchant Center(GMC)の審査
Google側でMerchant Center アカウントを定期的に審査しています。商品データがGoogleの仕様に準拠していないことが判明すると、警告通知が届き修正期日を伝えられます。この期日までに修正を完了させないとGMCアカウントは強制停止となり、すべての商品が広告と無料リスティングで掲載NGとなります。

例えばサイトと広告の表示(値段など)があっていない、画像に人物が写ってしまっているなど、細かい部分でも審査が通らなくなる場合があるため、気を付ける必要があります。

ディスプレイ広告

ディスプレイキャンペーンでは、オンライン、アプリ、ウェブショップなどのウェブ全体で、世界中のインターネット ユーザーの 90% 以上にディスプレイ広告を表示できます。
一概にディスプレイ面への広告配信といっても、いくつかの種類があります。

Googleディスプレイネットワーク(GDN)

訴求力のある広告フォーマットで詳細なターゲティング設定により、広告配信が可能です。
自動化というよりも手動で設定できる部分が多く、用途やターゲットに合わせて柔軟に設定が可能です。

▼ターゲティングの例

  • プレースメント設定…広告を表示するサイトをURL単位で指定できます。
  • カスタムインテント…サービスに関連したワードをあらかじめ設定し、そのワードを検索したユーザーに対して、別の機会で広告表示できます。

▼広告フォーマットの例

  • レスポンシブディスプレイ広告…広告枠に合わせて、サイズやレイアウトを自動調整してくれます。何種類もサイ ズの異なるバナーを作成する手間が省けるだけでなく、広告のパフォーマンスが高くなるよう自動的に最適化されます
  • イメージ広告…さまざまなサイズのクリエイティブが利用可能です。静止画像、アニメーション画像、Flash形式、テキストのみも配信可能。

Google動的リマーケティング(GDR)

サイト訪問済みユーザーに対して、カスタマイズされた内容の広告を自動で配信する広告メニューです。比較検討段階にあるユーザーを効果的にコンバージョンに繋げられます。

興味関心に合わせた広告を自動で配信できるため、従来のスタティック広告と比べてクリック率やコンバージョン率が高いのが特徴です。

Googleスマートディスプレイ(GSD)

Googleスマートディスプレイキャンペーンは、自動ターゲット設定、自動入札、広告の自動作成に関する 3 つの最適化技術を活用し、ディスプレイ広告の複雑な設定管理を自動化できるキャンペーンです。

Googleディスプレイ ネットワーク全体のほぼすべてのフォーマットで広告を表示できるので、関心を示しているユーザーから、購入しようとしているユーザーまで、購買サイクルのあらゆる段階のユーザーにアプローチできます。

【メリット】
より多くのユーザーにアプローチし新たなコンバージョンを獲得できます。

・クリエイティブ最適化
ユーザーごとに広告見出し、広告文、画像、ロゴが自動で選択され、クリエイティブが最適化されます。

・自動エンジン
指定した目標コンバージョン単価にもとづき、できるだけ多くのコンバージョンが得られるよう、ターゲティング設定が最適化されます。

ファインド広告

Googleファインドキャンペーンとは、Discover(Google Feed)、YouTube アプリのホームフィードや次のおすすめフィード、Gmailの [プロモーション] タブや [ソーシャル] タブに配信できるGoogleのディスプレイ広告です。

Googleフィード全体で最大 29 億人のユーザーにアプローチできます。

ユーザーの興味関心シグナルにもとづき、サービスを知った場合に利用する可能性の高いユーザーを判別し、ユーザーごとにカスタマイズされた広告が配信される仕組みです。

Googleのネイティブ枠にのみ配信するディスプレイ広告ということで、レコメンド精度は高くなることが想定され、またターゲティングも今までのGoogle動的リマーケティング(省略名称 以下GDR )では出来なかったYouTube広告の視聴者リマーケティングも可能です。

【メリット】
サービスに関心度の高いユーザーや、ユーザーがサービスに関心を示して行動する可能性が高いタイミングを捉えた広告配信が可能です。また、設定したアクション単価(CPA)にもとづいて、Googleが自動で入札調整を行ってくれるので入札の工数の削減にも繋がります。

・新規ユーザーへの認知力向上に最適
さまざまなWebサービスを持っているGoogleの中でも大部分を占めるデータフィード広告(YouTube、Gmail、Discover)に配信がされるので、新規ユーザーがブランドに興味を持ち易く、新規ユーザーの獲得に役立ちます

動画広告(YouTube広告)

「YouTube の検索ページで検索する」、「動画再生ページで関連動画をクリックする」、「トップページのフィードから動画を選択する」などのアクションにより、YouTube動画広告が表示されます。

目的としては、リーチや認知度を高めることでコンバージョン促進が見込めますが、ダイレクトにコンバージョンして貰うよりは、認知・想起の部分で間接的に貢献することが多いです。

https://support.google.com/google-ads/answer/6052202?hl=ja

ターゲットユーザー層にリーチし、エンゲージメントを促進でき、YouTubeおよびGoogle動画パートナー(※2)を通してビジネスのターゲットとなるユーザーに絞って広告を表示できます。

2 Google動画パートナー…YouTube 以外でもユーザーに動画広告を表示できる、質の高いサイト運営者またはパブリッシャーのウェブサイトやモバイルアプリ

True view広告

また、YouTube内に掲載される動画広告を『True view』といい、True view広告とも言われます。True viewの中でもさまざまな広告フォーマットがあります。

スキップ可能なインストリーム広告

動画の前後、または途中で再生される動画広告です。再生開始から5秒が経過すると、ユーザーは広告をスキップできるようになります。

https://support.google.com/google-ads/answer/2375464#skippable-instream

スキップ不可のインストリーム広告

メッセージ全体をユーザーに伝えることを目的とする15 秒以下の広告フォーマットです。

https://support.google.com/google-ads/answer/2375464#nonskippable-instream

バンパー広告

簡潔で印象的なメッセージを使用して幅広いユーザーにリーチし、ブランドの認知度 を高めることを目的とする短い動画広告フォーマットです。バンパー広告の長さは6秒以下で、ユーザーは広告をスキップできません。

https://support.google.com/google-ads/answer/2375464#bumper-ads

TrueView ディスカバリー広告

ユーザーがYouTubeでコンテンツを探している場面でのみ表示されます。表示形式は、サイトが対応している広告のサイズやフォーマットによって異なります。ユーザーが広告のサムネイル画像をクリックすると、YouTube の動画再生ページやチャンネル ページで動画が再生されます。

https://support.google.com/google-ads/answer/2375464#video-discovery

アウトストリーム広告

Google 動画パートナー上のウェブサイトとアプリに表示されます。これらの広告は、 モバイルとタブレットでのみ表示され、ユーザーが簡単に動画をタップして再生でき るように設計されています。この広告を使うと、YouTube 以外でもユーザーに動画広 告が表示されるため、ブランド認知度を高められます。

https://support.google.com/google-ads/answer/2375464#outstream-ads

ローカル広告

近くにいる来店見込み顧客に広告配信がされます。来店見込みの高い顧客に有益な情報を広告でアプローチし、来店を促すことができる広告メニューです。

掲載場所

Google 検索ネットワーク、Google ディスプレイ ネットワーク、Google マップ、YouTube に表示されます。

【Googleマップ】
例えば、『上野 居酒屋』のように『特定の地名+業種』で検索することをローカル検索というのですが、ユーザーがGoogleマップにて「ローカル検索」した際に、店舗とマッチングし広告を表示させます。
お客様の店舗の近くにいるユーザーや、お客様の店舗がある地域に興味を示しているユーザーに広告を表示できます。

Googleマップ

【Google 検索ネットワーク】
お客様のビジネス情報と店舗に関連する検索語句が使われたときに広告を表示できます。

Google検索ネットワーク

【YouTube】
店舗へ来店する可能性の高い顧客に対して広告を YouTube に表示できます。

YouTube

【Google ディスプレイ ネットワーク】
Google ディスプレイ ネットワークで最も関連性の高い場所に広告を掲載できます。店舗への関心を最大限に集められるように掲載先が最適化されます。

Google ディスプレイ ネットワーク

【使用方法・活用方法】
店舗への来店を促す目的以外では、例えば下記のような情報を届けられます。
・新しい営業時間(コロナ禍で営業時間が変則的である場合にも役立ちます)
・店舗のサービス内容

【メリット】
・Google 検索ネットワーク、マップ、YouTube、Google ディスプレイ ネットワークといった最大規模のGoogleサービスのプラットフォームを活用し、店舗を簡単に宣伝できます。

【コンバージョンの目的】
・通話クリック数
・ルート検索数
・実店舗への来店
 →来店コンバージョンについては、来店コンバージョン用のトラッキングを使用すると、より正確に広告の貢献度を測れます。オフラインで発生したコンバージョンを踏まえながら、オンライン広告で得られる効果の全容を明らかにできますので、両方のチャネルで総合的な広告費用対効果を高められます。

アプリ広告

GooglePlay、Google検索、アプリを起動したとき、Google Display Network、YouTube面に対し、インストールやインストール後のアクションを促したいとき、またアプリから長期離脱しているユーザーに対し、行動を起こしてもらう目的で配信します。

Googleの主要サービスでiOSとAndroidユーザーどちらにも配信が可能で、『アプリをインストールしてくれそう』『アプリを使ってくれそう』と、Googleが学習し選定されたユーザーに対し自動的に広告が配信されます。

ビジネス目的別のおすすめ広告メニュー

ECブランド、EC総合、人材、不動産、自動車…などさまざまな業種がありますが、基本的に業種で広告メニューを選ぶよりも、ビジネスの目的に合わせて選択することが重要です。

下記を参考にして適切な広告メニュー選びに役立てば幸いです。

Google Ads ビジネス目的別のおすすめ広告メニュー

さいごに

Google広告の広告メニュー全般を網羅した内容をご紹介しました。
知っているものから意外と知らなかったものまであったかと思います。

各広告メニューの仕様や特性を理解した上で運用設計することで、効果の最大化に繋がります。よりベストな選択をして圧倒的なユーザー数を保持するGoogleプラットフォームで、売上げ最大化、申込数の増加、業務効率化など図ってみてください!

「こんなこともGoogle広告でできるんだ!」、「こっちの広告メニューの方が今の設定よりも合っていそう」など新たな発見があれば嬉しいです。